先日、4K 60fpsで撮影・編集した動画をYouTubeにアップロードすると、PC・スマートフォンで4K再生できるものの、テレビ(Android TVのYouTubeアプリ)で再生しようとすると「最大1440pまでしか選べない」、他人の4K動画はテレビでも「最大2160pまで選べる」という現象に悩まされました。
つまり、下記のような現象が起きてしまい、頭を抱える自体となったのです。
| 自分で上げた動画 | 他人が上げた動画 | |
| PC | 最大2160pまで選べる | 最大2160pまで選べる |
| スマートフォン | 最大2160pまで選べる | 最大2160pまで選べる |
| テレビ(Android TV) | 最大1440pまでしか選べない | 最大2160pまで選べる |
この現象をGeminiと一緒に原因究明して、解決策の立案・検証を行いました。
結論
YouTubeの推奨設定に合わせて、以下の設定で4K動画を作成してアップロードすれば、全ての環境で4K視聴が可能になります。
- コーデック:HEVC(H.265)
- 解像度:3840x2160(4K)
- ビットレート:可変50~60Mbps(動画の長さやサイズによる)
2026/3/31追記:ビットレートについて、現状答えが出ていません。
本記事の公開当初は60Mbpsが正解と結論付けていましたが、後日別の動画で4K再生できず……
色々検証した結果、以下の表の通りになりました。
| 動画の長さ | ビットレート | 動画のサイズ | テレビで選択できる画質 |
| 17分38秒 | 60Mbps(固定) | 7.84 GB | 最大2160pまで選べる |
| 20分57秒 | 60Mbps(固定) | 9.32 GB | 最大1440pまでしか選べない |
| 20分57秒 | 55Mbps(固定) | 8.58 GB | 最大1440pまでしか選べない |
| 20分57秒 | 55Mbps(可変) | 8.58 GB | 最大2160pまで選べる |
動画の長さやサイズによって、微調整していくしかなさそうです。
原因
YouTubeに動画をアップロードすると、サーバーはデバイスに合わせて複数のバージョンを作成します。
ここで、ビットレートが高すぎたり、コーデックの効率が悪いと、YouTube側が「この動画はテレビで再生するには重すぎる」と判断し、テレビ向けの4K変換を後回し(あるいは制限)にしてしまうようです。
私は高画質にこだわり、YouTubeの推奨設定を超えるビットレート(85Mbps)で動画を制作していたため、テレビ向けの4K変換が実行されませんでした。
経緯
当初、私は下記の設定で4K動画が作成しました。
- コーデック:H.264
- 解像度:3840x2160(4K)
- ビットレート:85Mbps
これをYouTubeにアップロードすると、PC・スマートフォンで4K再生できましたが、テレビ(Android TVのYouTubeアプリ)で再生しようとすると最大1440pまでしか選べませんでした。
最初はテレビのアプリの不具合かなと思い、テレビの再起動をしましたが状況は変わらず……
原因を究明しようとGoogle検索などで調べてみましたが、わからなかったのでGeminiと一緒に問題解決に取り組みました。
第1章:AIとの検証開始 — まずは「統計情報」から
Geminiに状況を相談したところ、まず指示されたのはテレビの「統計情報(Stats for Nerds)」を確認することでした。
Geminiの仮説: 「動画が『VP09』という古い形式のまま、サーバーの処理待ち(順番待ち)になっている可能性がある」
確認すると確かに「VP09」でした。しかし、投稿から13日も経っているため、単純な処理待ちではないと考えて、他の原因を探ります。
第2章:なぜ「他の人の動画」は4K再生可能なのか?
次に、コーデックの種類を深掘りしました。
Geminiの仮説: 「他の人の動画は最新の『AV1』だから再生できていて、あなたの動画は古い『VP9』のまま放置されているのでは?」
テレビの統計情報で見ると、他の人の動画も同じ『VP09』でした。ここから「コーデックの種類」ではなく「中身の密度」に問題があるという新しい仮説が立ち上がります。
第3章:SDRとHDRの変換優先順位
ここで、意外な事実が発覚します。
Geminiの推測: 「HDR動画はYouTubeから『プレミアムコンテンツ』として優先的にテレビ用データが生成されるが、SDRは後回しにされやすい。他の人の動画は『HDR(bt2020)』で、あなたの動画は『SDR(bt709)』では?」
再度テレビの統計情報を確認して、他の人の『SDR(bt709)動画』を再生すると、4Kで再生できました。つまり、「SDRだからダメ」なのではなく「私の動画のデータが重すぎて、YouTubeに処理してもらえていない」という結論に達しました。
第4章:小規模チャンネルの悲しき宿命
ここで一つの大きな疑問が残りました。「有名人の動画はSDR(bt709)でも4Kで見られるのに、なぜ私の動画だけ1440p止まりなのか?」
Geminiとの分析で浮き彫りになったのは、YouTubeサーバーの優先順位という残酷な現実でした。
視聴回数が多い動画や、チャンネル登録者が多い有名チャンネルの動画には、YouTubeのサーバーが膨大な計算資源を投じます。
最新の圧縮技術(AV1など)を駆使し、画質を維持したまま徹底的にデータをダイエットしてくれるため、テレビでもサクサク再生できるのです。
一方、投稿して間もない動画や、視聴回数がまだ少ない動画(≒小規模なチャンネル)は、YouTubeのシステムから最小限の変換しか行われません。
つまり、テレビで再生するには「データが重すぎて負荷がかかる状態(粗削りなVP9ファイル)」のまま放置されてしまうのです。
このYouTubeのサーバーからどれだけ優遇されているか(リソースを割いてもらえるか)という格差が、4K再生の可否を左右していたのです。
第5章:YouTubeが加工しやすい"優等生データ"を送り込むと……
つまり、私が良かれと思って設定していた「85Mbps」という高ビットレートが、足かせになっていて、動画の変換リソースを割いてもらえなかったのでした。
Geminiの提案: 「YouTubeが最も加工しやすい『推奨ビットレート』に絞り、高効率なH.265 (HEVC) を使おう」
設定をH.265 (HEVC) の60Mbpsに変更し、再アップロードしたところ、無事に自分で上げた動画もテレビで4K再生できるようになったのです!
最後に
これは2026年3月の出来事です。今後、YouTubeの仕様変更なので状況が変わる可能性があることはご承知おきください。

















































